<追記>の状態で、試聴を続け、ステレオの広がりに違和感を覚えました。どうやら、改善ではなく不要な干渉を増やしたのではないかと疑いを持ちました。そこで、AFCサーボアンプをLPF化を再検討します。AFC動作は同調検出、Sメータを担うHA1137Wのクォードラチュア検波のAFCと動作基準電圧のVrefを比較しますAFCとVrefに現れるオーディオ成分を確認します。AFCより58dB大きい成分がVrefに現れています。AFC系で起きる干渉はVrefからの成分でした。 |
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そこで、R73; 470kの並列に追加した100uFは0.1uFに変更し、IC6, Pin3とGNDに100uFを追加します。Vrefにオーディオ成分入力をシミュレーションすると、100uF追加した青線は、赤線より20Hzで64dB改善されます。 |
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クォーラチュア検波ICのVref問題は、KT-3080で検討したことを思い出しました。 検討した組み合わせは、5通りです。
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フロントエンドAFC端子で、印加電圧に重畳する直流以外の成分(検波出力成分)を確認します。元の状態A:青線、R73に100uF並列:Bを比べると明らか局発への干渉が増えています、干渉により低域の抑圧だったのが、増強に転じ、一聴すると改善んされたように感じられたと思われます。しかし、干渉が増えたことでステレオの広がりに違和感を覚えたようです。最終対策のE:緑線が最も干渉が少なくなりました。音質は、グランド処理を改善したD-3300Tと比べて遜色はなく、質感は優っています。ブラインドテストしても聞き分けられないレベルです。KT-80は、1979年に設計した思い出深い機種で、永い年月がかかりましたが、気に入る音質に改善できました。 正確な現状を把握せず思い込みで改善を試みたことは反省です。 |
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