整流平滑電解コンデンサC254, 255: 1000uF25Vは経年劣化の恐れがあり、現在入手できる同じケースサイズの3300uF25Vに交換しました。容量が増えたことでスケール感が僅かですが改善しました。さらに、オーディオ段に使われているオペアンプuPC4557Cを音質に定評のあるNE5532に交換して効果を確認します。最終段IC23は、調和感と分解能が向上ます。サンプリングホールド段IC18、IC19は、透明感と分解能が向上します。セパレーションコントロール段IC20は僅かですが質感の向上があります。アパーチャー効果補正IC21とLPF IC22は改善効果は認識できませんでした。
IC22とIC23は5次アクチブローパスフィルターを構成しています。KT-80では、普及級のMPX ICなので、オーディオ出力に現れるパイロット信号とサブキャリアを抑圧するために19kHz、38kHzにポールを待たせたチェビシェフ型のLC LPFが不可欠です。これは部品として供給されており特性を変えることは困難です。しかし、KT-1000では、19kHzパイロット信号を打ち消す機能を備えたHA1123Wを使用しており、19kHzのポールは不要です。また、サンプリングホールドMPXなので、38kHz方形波スイッチング方式に比べサブキャリア成分が少ない特徴を持ちます。LPFは5次アクティブ形式でチェビシェフ特性で対応しています。CDPのLPFで振幅特性より群遅延特性が音質改善効果が高いことを経験しています。チェビシェフ型は、まさに振幅特性に重きを置いています。チェビシェフ型をバターワース型に組み替えます。
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