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AQ-2制作 05

・MUTE

RIAAの時、1kHzで38,87dBのゲインがあります。電源ON/OFFで増幅回路が安定するまで出力の電位が大きく変化しノイズを発生しますのでMUTEを設けます。オムロンG5V-2リレーを使用しました。最初は、トランジスタによるMUTEを考えましたが、ONさせて出力をショートさせると最終段トランジスタ2SAR513R/2SCR513Rの定格を超えることがわかり、リレーに変更しました。

PM2

また、最初は手持ちの4切り替えのノンショーティングのロータリースイッチを予定しました。ノンショーティングは切り替わるときにオープンになりますので、出力からNFBの間に入れると一瞬NFBループが切れフルゲインとなり大きなノイズを発生する恐れがあります。このために接点が離れたことを検出しMUTEを動作させる必要があります。しかし、5切り替えショーティングのロータリースイッチが手に入ることがわかり変更しました。ショーティングは、切り替えるときに隣り合う接点がつながります。NFBの隣り合う端子がつながるので切り替えの瞬間ゲインが下がりノイズの発生が小さくなるのでスイッチMUTEを省略することが出来ます。

・電源回路

電源は一般的な電源トランスによる清流回路ではなくDC-DCコンバーター(CC3-1212D-FE,TDK Lambda)です。Phono EQでは低域でゲインがおよそ20dB上昇(NFBは減少)します。このため商用電源をトランスで降圧し整流すると100/120Hzを境に音色が異なることが目立ちます。この対策で市販のPhono EQでは、回路の消費電力に見合わない大きな電源トランスを訴求している事例を見かけます。この手法は合理的とは思えません。DC-DCコンバーターは100kHz以上の周波数でスイッチングを行っていますので20~20kHzの可聴帯域で音色の変化はなく、回路による増幅回路による音質を確認することが可能です。DC-DCコンバーターは±12Vの出力で、直列接続し、±24Vと±12Vの出力を得ることが出来ます。Phono EQは低域でゲインが上昇しますので、電源電圧が高くないとヘッドルームが不足します。可能な限り高い電圧で動作させたい回路です。±24Vで増幅回路を動作させます。MUTEリレーは48V定格は入手が難しくなるので、24Vのものを用い、MUTE回路は±12Vで動作させます。電源供給のACアダプターは、12V1.5Aを予定していましたが市長の結果12V4.17Aのものとしました。

・プリント基板とCR部品

KiCADで回路図を作成しプリント基板を作画します。格安基板作成メーカーに頼むので、100 mm X 100 mmに納めます。CRは、1608 SMTです。リード部品では、コンデンサの誤差が小さいものはフィルム系になりますが、SMTでは、積層セラミック型で誤差の小さいものがあります。入手を考えJ品(5%)です。フィルム系は耳障りが良いので好まれていますがエネルギー感が散れる傾向があります。リード部品のセラミックコンデンサは、小容量を除き誤差が大きく大径のもは構造上固有の鳴きが敬遠されますが、小径のものは独特の活の良さが感じられます。SMTでは、誤差の小さいものも用意されており、積層セラミック構造なので素材の鳴きとなるf0が可聴帯域外で鳴きを意識したことはありません。部品の音色はよく議論されます。本当に音色の優れた部品であれば、よく使われるようになりコストも下がり普及するでしょう。部品選定にあたっては、納得できるコストで入手性の良い部品を使うようにしています。

PCB030002
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